テストケースの自動生成と最適化!?
システムの構築・保守開発などにおいて、テストはとても重要な位置を占めます。
テスト項目を、どの視点から、どのように設定するか?
開発における、どの段階での、どんな粒度でのテストなのか?
開発プロセスに対して、どんなポリシーで、どのように組み込むのか?
目標品質とコスト・納期のバランスをどのように判断するのか?
ただ「テスト」と言っただけでも、数え切れないほどの書籍やWebサイト・コンテンツが溢れます。
5月の定例会で、紀さんから「PictMaster」の紹介がありました。
http://sourceforge.jp/projects/pictmaster/
システムの動き(流れ)は、Input(入力値群)-Process(処理)-Output(出力値群) とも表せますが、その「Input」は大抵の場合に多くの項目・多くの値の選択肢、或いは値の範囲を取り得ます。
それら、様々な値を取る項目の合わせ(ケース)を網羅してテストを行おうとすると、天文学的なケース数になってしまい、コスト枠も納期も全く守れなくなってしまいます。
では、どう組合せれば良いのか?
リスクを抑えつつ、コストも抑えながら、最適な品質を得るためのテスト項目&項目数を得るためには、どうすれば良いのか?
...そんな時のお役立ちツールの1つが「PictMaster」。
Excel(マクロ群の仕込みあり)と、Pictという実行プログラム(Microsoftから無償提供されているソフトウェア)を組合わせることにより、簡単にテストケースを自動生成できます!
PictMaster(Excelの表)に、「パラメータ名称」と「取り得る値の並び」(数値入力の場合等は、境界値やゼロ、マイナス値(異常値)などもここで設定する)を入力しておいて、「生成」ボタンを押すだけ!
ハイ!、テストケース(入力値のセット群)が、完全網羅ではなく適度に間引かれたケース数として生成されました。
実際にプロジェクトに適用する際には、利用前提となるガイドライン/正常値と異常値の設定・生成の仕方(利用の仕方)のポリシーなど、事前にしっかり決めて、ガッチリ守って運用しなければ意味を成さなくなります。
さてさて、ここでテストケースのレビューの問題!
膨大な数に膨らんだテストケース群を、注意力散漫になりながら&疲弊しつつレビューするよりも、PictMasterの設定値がガイドラインに沿っているか?/仕様との齟齬が無いかをレビューする方が、格段に低コストで、レビュー精度も高く保てるだろうと思います!
また、作成したガイドライン自体も重要な成果物として転用できる(プロジェクトの性質に応じてカスタマイズする)点も大きなメリットですね!
(ガイドラインを決めた際の前提事項や、どのように判断して決めた結果・内容なのか?も残しておくと、後々でのカスタマイズが楽になりますね!)
PictMasterの入力値も、設定サンプルとして転用できます。
これが万能だ!、ということは無いでしょうが、1つの選択肢として記憶しておくことは重要なことだな、と思いました。
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